洗浄業界の悲劇2

昔、(株)ダイヘン様や、古野電機様が工業部品洗浄に参入されていた時期があり、洗浄機としても立派な装置を作られていました。

しかし、参入後15年~20年後には両社とも撤退されています。

私は今から23年前、1995年にフロン・エタンの全廃時期を挟んで、日本の一流新聞等ではフロン代替ビジネスで数兆円の需要が生まれると盛んに報道されていた頃、この昔、参入後撤退された㈱ダイヘン様や古野電機様が再参入されるかどうかを見ていました。しかし、参入なされませんでした。ここでも分かりますが洗浄業界で一度苦労をイヤという程なされた会社は二度と参入されません。

この事からもこの洗浄の仕事での苦労は忘れがたいものがあると思われます。

私は世界でモノ作りがある限り洗浄の仕事は無くならないし、品質管理の中でも洗浄は大きなウエイトを占める事は紛れもない事実だと思っています。

しかし、洗浄の仕事は苦労の割には報われない仕事とも言えます。お客様方々に洗浄の難しさを知っている人々は少なく、単なる省力化装置位にしか考えていない方が多く、設備導入に際しても価格価格が優先して、結果として良い結果が生まれず、その様な会社では年中、洗浄機の導入計画があるのも確かで安かろう〇〇かろうとなっている筈です。

最近私は考えます。品質管理の中で大きなウエイトを占める洗浄が、苦労が多いからと洗浄機メーカーが衰退していくと、モノ作りの大きなウィークポイントになって、結局洗浄を軽く見てきたツケがモノ作りの盲点にならないかと心配しています。