必死に考えることの大事さ

内野式洗浄の歩み。シリーズNO.163

 

ある日、出荷間近の上下揺動洗浄機の試運転を弊社の外注先だった東京板橋区の日新空調㈱の富永さんと一緒にやっていました。この富永さんは静岡の中学を出て技能を磨いてきた方で独学で図面まで書ける有能な方でした。

試運転をやっている中でどうしてもうまくない点が発生しました。上下揺動する度に揺動ストロークの上限位置が少しづつ上昇してくるのです。原因も分からない中での冬の寒い日の作業は睡魔との戦いでした。

その内、原因はなんとなくマスターバルブのスプールの何処かにあると分かってきたのですが解決方法は見つかりませんでした。そこで私はそのマスターバルブを持って帰りました。夜中布団の中でマスターバルブを口で吹いてスプールの動きを確認していきました。そしてスプールが急速に元の位置に戻れば、同じ位置で上下揺動することを発見しました。時は既に翌朝を迎えようとしていました。直ぐに日新空調に戻りマスターバルブのエアの先にスピコンを付けて絞って調整することにより迅速に抜く方法で苦労の末、解決したのでした。

何事も必死に考えると良い知恵が出てくるものです。