乾燥時のシミ

内野式洗浄の歩み。シリーズNO.176

「シミ」シリーズNO.1

 

洗浄では乾燥時のシミが問題になります。昔、富士通のプリント基板をフロン113で洗浄実験を弊社の実験スタッフがやっていましたが乾燥後シミが残ることで悩んでいました。

そこで私がその実験に参加して観察していて分かったことはプリント基板にピン状のものがあり、そのピン周辺に必ずシミが発生しているのを発見しました。その時私が想像したのは「ピンは多分、エポキシ系の接着剤で固めている筈」と考え、そのエポキシ系接着剤の中に完全に脱泡されず気泡があるまま固まっているから、その接着剤にポーラス状に固まり、その中へ溶剤が染み込んでそれがシミの原因になっているのを発見しました。

しかし、その時接着剤の中に空気が多く混じったまま接着していると接着強度が悪くなるのではと感じ、即お客様へ伝えました。その後はお客様の方で大騒ぎになったと聞きました。昔の話ですがシミの発生から思わず他の問題も分かることがあるのだなと思ったものです。