「静かに静かに洗えないか?」の研究

 1973年の第一次オイルショックの頃「1.1.1.トリクロロエタン」を使って、静かに静かに洗えないか?を研究してました。その大きな理由は、その当時洗浄業界で一世を風靡していた埼玉県川口市に中西製作所と言うメーカーがあり、そのメーカーの大きな特徴は上下激しく揺動させて、部品のキリコ等を除去する方式で、人気があったのです。

 しかし一つだけ欠点がありました、それは洗浄効果は高いのですが、溶剤の消耗がとてつもなく多い事です。だから私達は静かに静かに洗えないかをテーマに洗浄の研究開発をしていたのです。

 そして何とか完成に近づいた頃に偶然にも第一次オイルショックが発生したのです。私が開発に成功した方式は上下揺動回転超音波洗浄を同時に行うものでした。この方式は丸洗自動洗浄機として、その後4000台近く売れたのです。汎用性が高く、縦移動式型でその上、丸、角、兼用で、1995年のフロン全廃まで売れ続けました。フロン全廃後も新しく開発した「ナチュラやボノボ」にも、洗浄機能として良い部分は今でも生かされています。